2011年8月30日火曜日

激闘マニラでの4年間 (第9章。終章、そして、あの4年間の総括)

本シリーズはこちら。→ 激闘マニラの熱い夜

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序章から購読していた(笑)読者の方には、繰り返しになりますが、結局のところ、30歳であった2001年4月に色々な理由があり、比国に単身渡り、フリーター生活を開始し、33歳までの2004年12月まで4年弱に渡り、現地で勤務しました。

渡航当時は、いっぱしのビジネスマンのつもりでしたが、比国のSI企業勤務してすぐに、自分のITエンジニアとしての知識・経験の無さ、及びビジネスマンとしての甘さを痛感しました。
ただただ、一生懸命に、愚直に、正攻法でSI営業をしましたが、かの国のビジネスカルチャー、言葉の問題(英語ではなく、タガログ語)、そして日常生活のすべてで、壁にぶち当たり、深く苦悩しました。

まあ、私も若かった!
あの月給3万円の「極貧生活(笑)」と危険と隣り合わせの日常の中、さらに、先の見えない、どん詰まり生活の中で、よくヤケになる事もなく、努力を続け、生き延びる事が出来たと思う。
もう一度、同じ事をやれと言われても、もう出来ませんね。(笑)

一般の日本のビジネスマンにとって、30歳前半は、本来、人生の一番楽しい時期ですよね。
と言うのも、所属する企業で、仕事も一通り覚え、重要な仕事も多少は回ってくる一方で、後輩も増えてくるので、嫌な仕事をある程度、ぶん投げられるし(笑)、何より、独身なら、ある程度の金もあるので、真っ赤なスポーツカーでも乗り回して、一番、女にモテる時期ですよね。。。。
そういう楽しさは、私の場合は無縁であったので、多少、心残りはありますねえ(笑)。

貴公子の場合、30歳前半は、正に人生のどん底であり、正念場でありましたねえ。
ビジネスマンとしてのプライド、空手家としての不屈の根性、そして日本人としての誇りだけを最終的な軸として、文字通り、死に物狂いで働き、そして、ど突き合いの中で、生き残った!
(勝ち残ったのではなく、殺されなかったと言うのが、正直な感想です。)

「尻尾を巻いて、日本に逃げ帰ること。」は、自分の未来だけではなく、自分の過去のすべてを、否定することだと言い聞かせて、かの国の腐敗官僚や、悪徳不動産屋、街中のチンピラ、そして、現地採用の人間を人間扱いしない、かの国に赴任している「日本企業の駐在員様(笑)」と、うんざりする様なせめぎあいをし続け、そして、生き残った。

楽しい30台前半ではなかったが、Global BusinessをFieldレベルで推進するビジネスマンとしては、いい勉強にも、貴重な経験にもなった。
まあ、高すぎる授業料ではあったと思うが、元は何とか取り返したと思っている。

何度も本件に関し、メールをくれたBさん、Dさん、Zさんに、言いたい。
簡単に、「あなたも閉塞感を感じているのなら、東南アジアに単身乗り込んで、自分の力だけで、生き抜いてみなさい。」とは言えません。
なぜなら、怖さとか、恐怖を、自分の肉体を通して知っているからです。
ただ、これだけは言えます。
「日本の一般的なビジネスマンなら、30歳前後で、失うものなんて、何も無い筈です。守るべきものなんて、何一つ無いのに、そんな気になっているだとしたら、一生、冒険はできませんね。市役所かなんかに転職した方がいいと思います。その方が、ある程度、安定し、保証された人生を送れるでしょうから。仮に、野垂れ死んだって、平均よりも40年位、寿命が縮じまる位の事で、大したリスクはない。」とだけ言っておきます。

要は、「貴様の命なんて、貴公子の命同様に、大した価値はない。世の中に不可欠な人間なんていない。」と言う事です。

無事に、数年後に日本に戻ってくることになったら、その際は、一杯、東京で行きましょう !

野田佳彦民主党代表に期待する。

最近は、経歴を見るだけで、その人の人生観や哲学が分かる様になりました。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100806-849918/news/20110830-OYT1T00095.htm

新たに、民主党代表に決まった野田氏は、グローバル経済を生き抜く際のリーダーとしては力不足であろうが、震災で疲れ切った今の日本の指導者としては、愚直さと言う意味に於いて、有用だと思う。

鳩山、菅と小物が続いたが、今回は、中期的なリーダーとして期待したい。
経済に対する姿勢が、よく分からないが、どうも財政規律を重視するタイプの様でありますねえ。
地味には感じますが、それはそれで、重要な事だと思うので、反対はしません。

ただ、イマイチ、グローバル経済に対する理解が欠けている様にも見えるのが、不安ではありますが、あの世代の政治家に、グローバル経済の理解を求める事自体が無理なので、若手のいい参謀を身の回りに於いて、何とかグローバル化を乗り切って欲しい。

グローバル化した世界で必要なリーダーは、「ドジョウ」ではなく、スーパースター型のカリスマではあり、諸手を挙げて、賛成はしませんが、今回の5人の候補の中では、一番、安定感があった。
いずれにせよ、本ブログでも酷評した、「涙のカリスマ、海江田」でなくて、良かった!(笑)
http://kanashimi-kikoushi.blogspot.com/2011/08/blog-post_05.html
期待しております。

2011年8月26日金曜日

驚いた!「哀しみの貴公子」は文庫になっていた!(駄)

いやあ、驚いた!

「哀しみの貴公子」で、検索を掛けたら、少女漫画がヒットしました。
2011年4月の発売らしいですが、私のこのブログは、2007年から、「哀しみの貴公子」名でやっているので、私の方が明らかに、早い。
つまり、著作権と商標権は、私にあります。(大笑)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0404&f=national_0404_088.shtml
(以下、引用)
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文庫『アルカサルの恋物語 哀しみの貴公子と永遠の誓約』が集英社・コバルト文庫より発売された。
画像検索結果
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まあ、この漫画に感動して、Net検索を掛けて、この濃厚なサイトに辿りついてしまった少年少女の方に、一言申し上げます。
「劇中のキャラクターと私は、一切、関係ありませんので、アルカサスの恋物語に関し、相談を持ちかけられても困ります。(笑)」
ところで、アルカサスって、どこなんだ????

日本の大マスコミは、国威を卑しめる!

民主党の代表選挙に関する、大マスコミの報道姿勢にウンザリです。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20100806-849918/news/20110826-OYT1T00140.htm
(以下、引用)
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2009年衆院選の政権公約(マニフェスト)の理念を重視する小沢グループだが、それと同時に、元代表の復権とグループの結束をにらんで「勝てる」候補を探すことが不可欠だ。
こうした中で、野田財務相を推す構想も浮上している。盟友の前原氏の支援を期待していた野田氏は、前原氏の出馬表明ではしごをはずされた形になった。非主流派から見れば取り込みやすい状況になっており、成功すれば主流派を切り崩し、前原氏を孤立させられる、というわけだ。
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「学級委員の選挙」ではないのだから、各国会議員が、各々の損得をシビアに計算して、離散集合しながら、駆け引きをしている面もあるのでしょう。
ただ、勿論、それだけでは無い筈で、現状の超円高問題、災害復興課題、領土問題等も、各国会議員が、真剣に考えている筈だ。(少なくとも、ゼロではない筈。)
大マスコミは、そうした政策面での論争や議論の存在を無視し、代表選挙を、単なる「集票運動」に、矮小化している。
意図的に、国民の間に、政治不信感を生み出して、喜んでいるだけに見えます。
政治が悪いのではない、大マスコミのこのひねくれて、捻じ曲がった精神構造が問題なのだ!

2011年8月24日水曜日

【島田紳助氏引退】 表の報道だけでは分からない、組織の論理。

貴公子的には、島田紳助氏のタイプは大嫌いで、彼がテレビに出ていると、チャンネルを速攻で変えてしまうのですが(笑)、今回の引退会見には驚きました。

と言うのも、吉本興業の公式見解は、あまりにもナイーブかつ瑣末であり、「この程度の理由で、人気タレントの首を切っていたら、きりが無いでしょう??」と思わざるを得ないからです。

公式見解は、ここ。
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news2/20110823-OYT8T01035.htm?from=popin
(以下、引用)
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弊社の調査によれば、島田紳助について、平成17年6月頃から平成19年6月頃までの間、暴力団関係者との間に一定の親密さを伺わせる携帯メールのやり取りを行っていたことが判明いたしました。このような行為は、社会的影響力の高いテレビ等のメディアに出演しているタレントとしては、その理由を問わず、許されないものであります。
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いくら何でも、数年前に、その筋の人と、メールを数往復した程度で、人気タレントを切らないでしょうね。この公式見解自体が、実態を覆い隠すもので、逆に、吉本興業の隠蔽体質に対する、不信感を生み出しますねえ。
この調子じゃ、道路を横切っただけでも、クビにしそうな勢いですね。(笑)

http://www.sanspo.com/geino/news/110824/gnd1108240520009-n1htm

(以下、引用)
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同社の調査で暴力団関係者とのメールのやりとりなど親密な交際が判明。本人が事実を認めたうえで決断したが、「僕の中ではセーフだと思っていた」と弁明も。吉本興業は数々のテレビ番組で司会を務めるだけに、社会的な責任を重く受け止めた。
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恐らく、実態は、もっと深く、それを隠すための名目上の首切りと見ました。
吉本や島田の被害を最小限に抑える為の計算ずくのクビでしょうねえ。
と思っていたら、サンスポの記事にそれを暗示する記事が出ております。
まあ、組織と言うのは、冷酷ですなあ。改めて、痛感します。
http://www.sanspo.com/geino/news/110824/gnd1108241320014-n1.htm



2011年8月23日火曜日

BuffaroのNAS Navigator2による障害。

業務中に遭遇したNetwork障害ですが、奇妙かつ、深刻な問題であったので、報告します。

ざっと、Netで情報を調べる限り、相談サイトに於いて、似たような事象の発生報告が、散見されるのですが、Network技術的に、的外れかつ間違った回答ばかりでありましたので(偉そうに聞こえたら、スイマセン)、同様の問題で悩んでいるであろう、おそらく駆け出しレベルのNetwork管理者の一助になればとの思いで、下記、記載します。


【障害概要】
突然、Project Office内Networkが、ダウンした。

【象徴的な現象】
複数のPCから、Default Gateway IPアドレスにPingを打ったが、非常に不安定であり、Timeoutさえも頻発している事を確認した。
(因みに、L2レベルで、Networkは構築されております。)

【トラブルシューティング】
各種Network調査の結果、特定のPCにインストールされている、NAS Navigator2と言う、Baffalo社からリリースされている、NAS共有ソフトが問題と断定した。
(実際、NAS Navigator2のサービスをこのPC上で止めると、Network全体の接続が回復し、サービスを開始すると、Networkがダウンすることを複数回に渡り、確認した。)

P.S.
因みに、テスト環境にて、Winsharkの様なProtocol Analyzerを使用し、現象の精査を試みようとしたが、残念ながら、問題は発生しなかった事を申し添えておきます。

【USCPA】 Audio教材を発見!

USCPAの試験勉強は、FAREとBECに関して、Wileyをやり込んでいる所です。
そう、あの電話帳と恐れられる、Wiley本です。
(FAREは、1000ページで、BECも400ページです。)

やはり、アメリカの公的機関が、アメリカで行う試験なのですから、
英語のテキストを使って、勉強してゆくのが、遠回りの様で、実は近道なのでしょうね。

因みに、FAREの内、苦手範囲であるBusiness Consolidation, Govermental Accounting、Non-Profit Organization等の部分は、全問題500題以上を解き切りました。
一応、解説も理解したつもりです。

それ以外の分野、残り800題の問題に関しては、1題飛ばしで解いております。
(特に、引っ掛かるところはありません。もっとも、Simulation問題対策は、別途キチンとやらないといけませんが。)




一方、BECの方は、まだ、Wiley問題の解き込みまでは、至っておりません。

ただ、Wiley社から出ている、こんな音声教材がありましたので、迷わず購入しました。
現在、通勤途中に聞きまくっておりますが、音からの理解も結構、耳に入りますね。


http://www.cpaexamreview.com/CPA/Audio/Wiley012.aspx


興味があったら、お試しください。
因みに、私は、アマゾンから購入しました。

2011年8月21日日曜日

震災と円高で、産業構造が変わる!

「日本車は、日本製の部品でないと動かない。」みたいな事を、つい4~5年前までは、信じ込まされていたが、今や日本で生産される分の部品まで、海外から調達される様ですね。

本日の日経電子版の記事では、震災の影響による日本国内でのLogistic網の混乱と、円高の影響により、相対的に、ウオン安が続く韓国の部品メーカーが有利となり、トヨタやホンダと言った完成車メーカーが韓国部品メーカーとの取引に動き始めたとの事である。

時代の流れを感じますね。
裾野が広い自動車産業で、これをやられると、日本の製造業の空洞化に拍車が掛かり、日本の社会は崩壊しかねません。

この極端な円高時代を、日本企業は如何に生き抜くべきなのであろうか???
色々と、考えさせれる記事ですが、考えるばかりでなく、早急なアクションが必要なのでしょうねえ。


http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/tc/g=96958A9C93819584E2E6E2E2E08DE2E6E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C889DE1E6E3E1E1EBE1E2E0E2E2EAE0E2E3E3869891E2E2E2;bu=BFBD9496EABAB5E6B39EBBFDA0B4BCE7E3FDA5BD8791B4E0FDA6B38A82B3A0E194E68884A097AA9C97B7E3939FB8EAA2B0E2B49F91A79E9D97BCE4B9A39DEBEA858B95FD99E0F9E2BB98A384B6E6A8BDBC81B9BF9B9CA180B6858384E0A2B894838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3838295E5AB84A0E284828493EAB0A49885A48087EB8796AAA7EABEB3EB9486E3919A9886FDB7A4ABB59697EF

(追記) 8/22の読売新聞電子版にリアルな記事が載っておりました。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110821-OYT1T00495.htm?from=main3


「とどめ刺された・壊滅だ…超円高に町工場悲鳴」と言うタイトルの記事です。

身を切られる思いの記事です。
(以下引用)
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どんな状況でもあきらめずにやってきたが、「今度ばかりは自分の力でどうにかできると思えない」。一経営者として、超円高が続くなら、自動車産業に限らず、大企業が生産拠点を海外に移すのは必然だと思うからだ。(中略) 
愛知県豊田市で自動車部品製造会社を経営する男性(70)も「別の仕事を考えなきゃいけないかな」と、“潮時”を意識し始めた。「1ドル75円では親会社自体も限界。部品を逆輸入しないとやっていけないだろう」
陶磁器の製造業者や商社が集まる岐阜県東濃地方。多治見市で製陶工場を営む男性(61)も、超円高に「とどめを刺された」と感じた。
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2011年8月19日金曜日

異なるフォレスト間でのADサーバの信頼関係構築と、アカウント移行。

構想1年半、実作業3ヶ月掛かりましたが、「異なるドメイン間で、SID History付きでアカウントを移行する。」という設定作業がとうとう完成しました。
(もっとも、いくつか走っている設定作業の内の1つであり、これだけやっていた訳ではありませんが。。。。)


本当に、長かった!!!

最終的には、設定できましたが、下記に躓いた点を列記します。

Netでも散々、調べたのですが、サーバOSVersionによって、設定方法が微妙に違う点もあり、また、網羅的に書いてあるサイトもない様なので、戸惑いました。
下記の記載が、同じ問題を抱えるEngineerの役に立つことを願いつつのアップです。

長文です。

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OS環境詳細 
Domain A のドメインコントロ-ラー : Windows2003R2SP2   
                                      (VMWare ESXi 4.0試用版上で仮想化)


Domian B のドメインコントロ-ラー : Windows2003R2SP2 
                                     (VMWare Server 2.0無償版で仮想化)

* 異なるAD間の信頼関係の締結や、SID Historyの移行に関しては、各種資料がNetに溢れているが、Windows2000サーバやNTサーバでは、信頼関係の設定方法が微妙に違っており、中途半端に読むと逆に、混乱します。
Windows2003サーバに関して、明確に書かれた資料を読むべきと考えます。

【作業全体の流れ】
作業全体の流れは、下記の通りです。

移行作業詳細手順概要)  日本語


移行作業詳細手順) 詳細・英語


ポイントは、「ADMTの、Account Migration Wizard を動かすだけではダメで、Security Translation WizardComputer Migration Wizard, さらに、再度、User Account Wizardをも、動かさないといけない。」と言う事だと判明。
(下記、引用)
=============================================================
1. Migrate managed service accounts. Managed service accounts must be migrated before computers.

2. Migrate all the user accounts with the account enabled in the source domain, disabled in the target domain, with complex password selected, and with no attributes migrated.

3. Translate local user profiles for a batch of users.

4. Migrate workstations in batches that correspond to the user account batches.

5. Before you migrate the batch of user accounts, verify that local profile and workstation migration succeeded for all users in the batch. Do not migrate any user account for which profile or workstation migration failed. This will result in users overwriting their existing profiles when they log on to the target domain.

6. Remigrate user accounts in batches with the account set to expire in the source domain in seven days, the target account enabled, with password migration selected, and all attributes migrated.

7. After each batch, remigrate all global groups to update any group membership changes.

8.Notify users in the batch to log on to the target domain.

9.After all users are migrated, run a final global group migration to update any group membership changes.
==========================================================================

【躓いた点】
1VMWare ESXi4.0(試用版)と、VMwareサーバ2.0をテスト環境に使い、同一の仮想化モジュール(Windows2003R2sP2vmdkファイル)を、コピーして、それを両サーバでコンフィグした上で、使用していたが、同一モジュールを使用するため、SIDが一致してしまう事があるらしい。

http://support.microsoft.com/kb/930218/en-us

そうなると、別々のマシンに乗った、Windows2003サーバであるにも関わらず、Windows的には、同一のサーバ上の同一ユーザー(同一SID)が存在すると認識してしまうらしく、異なるAD間での信頼関係が結べないという状況が発生した。

兎に角、SIDが重複すると、各種問題が発生するので、「ESXiと、VMサーバとで、別個にWindows2003をフレッシュインストールすべき。」と気がつくのに時間が掛かった。

2)信頼関係の入力方向と出力方法の概念の理解に時間が掛かった。

信頼関係の概要、及び、設定手順。


3)当初は、「信頼関係を結んだDomain Controller同士で、アカウントの移動を行えば、自動的にSID Historyも移行する。」と考えていたが、「Domain間の信頼関係締結と、移動アカウントのSID Historyの引継ぎは、別個の問題である。」と気がつくのに、非常に時間が掛かった。

Windows2003サーバの場合、異なるAD間で信頼関係を結んだ場合(フォレスト間信頼)、SIDフィルタは、Defaultで有効になるので、アカウント移行後に、移行元ADに於いて、アクセス権のあったリソースにアクセスできなくなってしまう。

したがって、移行元のADに於いて、SIDフィルタ設定を無効にする必要があり、
その無効にする為のツールが、Netdomコマンドツール。

要は、移行元ADにて、SIDフィルタDisableにしないと、SID History付きで、アカウントIDの別ドメインへの移行(Domain A Domain B)が出来ない。
従って、SID Filteringを解除する必要がある。

アカウントの移行には、SIDフィルタリングを信頼元ADで無効後、信頼先ADにて、ADMTを使い、Account IDを一つずつ移行するとう言う作業が必要。

How to disable SID Filtering

SID History Filteringの概要

(下記の記述があります。)
=====================================================
Windows Server 2003 automatically enables SID filter quarantining on all external trusts that are created by a Windows Server 2003 domain controller. External trusts that are created using domain controllers running Windows 2000 Server with Service Pack 3 (SP3) or earlier must be manually configured to enable SID filter quarantining.

Although it is not recommended, you can disable security identifier (SID) filter quarantining for an external trust by using the Netdom.exe tool. You should consider disabling SID filter quarantining only in the following situations:
·               You have an equally high level of confidence in the administrators who have physical access to domain controllers in the trusted domain and the administrators with such access in the trusting domain. 
·               You have a strict requirement to assign universal groups to resources in the trusting domain, even when those groups were not created in the trusted domain. 
·               Users have been migrated to the trusted domain with their SID histories preserved, and you want to grant those users access to resources in the trusting domain based on the SIDHistory attribute. 
==================================================================

4)移動アカウントに於いて、SID Historyを引き継ぐためには、SIDフィルターを移動元ADサーバで無効にする必要がある。
Windows2003では、Defaultで有効になっている。)
しかしながら、SIDフィルターを無効にするのは、ADMTツールではなく、別ツール(Netdom.exe)が必要である。」と気がつくのに、非常な時間が掛かった。

移行元ADでの実際のコマンド
==================================================
C:\Program Files\Support Tools>Netdom trust local /domain:global /quarantine:No
/userD:administrator /passwordD:password
Setting the trust to not filter SIDs.

The command completed successfully.
=================================================

5)「異なるAD間でのSID Historyを含むアカウント移行」に於いて、当初はPassword
移行する予定であったが、Password移行には、Password Export ServerPES)を構築する等、別途、大規模作業が必要であることが判明した。
PESサーバの設置が大作業であることに気がつくのに、時間が掛かった。

AD PW移行に関し。                             (ADのアカウントを、PW情報付きやPW情報なしで移行する為の各種ツール照会。)
*************************************************************************
LDIFDE doesn’t support importing Passwords. To change user’s password you need to convert from Plain Text to Base64 character. We can use a utility to convert from Plain Text to Base64.

上記2つの文書より、下記が自明。
- AD間で、PasswordExportは、できない。
- PasswordImportは出来るが、「Passwordを一旦、Plain Textで入手し、それを、Base64形式にツールを使って、エンコードし、ImportADに入れる。」と言う処理が必要なので、簡単にはできない。(あるいは、Password Export ServerPES)を建てる等の処理が必要。)
*********************************************************************

6)「異なるAD間でのSID Historyを含むアカウント移行」に於いては、ユーザプロファイルの移行も目指したが、すべてのユーザープロファイルが移行できる訳ではないことが判明した。
(例えば、EFSフォルダにアクセスする為のPrivate Keyは、アカウント移行ではサポートされない等。)
この事実に気がつくのに、非常な時間が掛かった。
下記の記述から、EFSで使うPrivate Keyは、Exportされない事を確認。


====================================================
You cannot migrate every user property when you migrate user accounts. For example, Protected Storage (Pstore) contents for Windows NT 4.0 workstations, including Encrypting File System (EFS) private keys, are not migrated by the Active Directory Migration Tool (ADMT) when you migrate user accounts. To migrate Pstore contents, you must export and import keys during the migration process.
=============================================== 

7)テスト環境は、当初、Netscreen 5GTで構築していたが、5GTでは、DMZ Segmentを構築できないと気がつくのに、時間が掛かった。
結局、SSG5を使い、LAN側、WAN側、DMZの3セグメントを普通に構築した。
数百ページに及び、NetscreenManualをよく読んで、やっと、5GTの機能が限定されたものと気づいた。
Netscreenのマニュアルは、ここ。
→→→ http://www.juniper.net/techpubs/software/screenos/screenos4x/translated/

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2011年8月18日木曜日

Google ブログが編集できない。【解決済み】


昨夜から、Googleブログが編集できなくて、ブロガーとして、息を止めさせらている様で、苦しかった。(笑)
現象としては、編集モードに入っても、ハングしてしまって、編集ができないと言う状態です。
下は、その状態の際の画面状況です。



本当に、頭に来ました!
会社に出入りしているGoogle法人営業担当に、文句を言おうかと思いましたが、さすがに、個人ブログの件を法人営業担当に言うってのも、教養が疑われる様なので、直前で思いとどまりました。(笑)
貴公子Twitterでも、散々、不満をつぶやいたのですが、反応が無く、それが更に、怒りを増幅しましたねえ。(大笑)

兎に角、こうしてブログをアップしていると言う事で、解決しております。
解決方法はこれ。 
→ 設定タブを開く >グローバル設定で、「以前のエディタ」を選択。

あ~あ、疲れた!
Googleよ、頼むぜ!!!

2011年8月14日日曜日

【USCPA】 10月のFAREとBECの再挑戦に向けて。

最近、USCAP受験に関して、記事を書いていないせいか、「諦めたのか???」みたいなコメントを、読者の方から頂きますが、ご心配なく、しつこくやっております。(笑)

5月、6月は、Business Law、TAXやAuditと言った、他の科目を勉強していましたが、7月からは、平日、FAREとBECを合わせて、一日3時間程度は、Wileyの問題を解きまくっております。
4月受験で、FARE57点、BEC69点と惨敗しましたが、あの時は、Willeyの読み込みや、問題の解き込みが、殆ど出来ていなかったので、まあ、あんなもんでしょうねえ。

試験ですから、合格することが重要ですが、最近は、別の意義を見出しております。
それは、複雑な人間関係の中で、組織の中間管理職として、日々進化するIT技術の現場で、奮闘している貴公子にとって、帰宅後に、無味乾燥な財務会計の問題を、深夜、一人で解いていることが、ある種の「癒し」の様に、なっていると言う事です。(笑)
と言うわけで、最近は、試験勉強が大変とも思わなくなりましたねえ。

いずれにせよ、10月受験で、得点率90%を目指します。
同じ受験者の方、頑張りましょう!

2011年8月13日土曜日

無料Defragソフト紹介。 ソフト無料化の趨勢はここまで来た!

デフラグソフトと言えば、Microsoft Windowsに標準装備されているデフラグソフトを使うのが、個人PCでも、企業PCでも、一般的だと思っております。
まあ、オモチャの様な付属ソフトであり、機能的にも限られているが(Defragの自動起動できない。スケジュール機能がない。)、そもそも、デフラグ自体が、左程、Criticalな機能でもないので、多くのユーザーにとって、「Third Party提供の有料ソフトを、わざわざ買う必要性も感じなかったのでは?」と思います。

そんな中で、とうとう出ました、無料デフラグソフトのSmart Defragです。
→ http://www.forest.impress.co.jp/lib/sys/hardcust/defrag/smartdefrag.html

早速、貴公子の自宅PC(XP SP2、32Bit)にインストールしてみましたが、以前、会社で検証目的で購入したDefragソフトと比べても、機能的にも性能的にも大幅に上回っている様に感じます。
無料ソフトの進化を感じる一品ですねえ。
ただ、こうしたソフト無料化が進展すると、有料ソフトを開発発売していた、ソフトウェアハウスは辛いでしょうね。時代の流れとは言え、無常ですなあ。

ところで、しばらく前の話ですが、アンチウイルスソフトも、既に、無料化されております。
こちらは、Microsoft社が提供しているものですので、Windowsとの整合性は完璧でしょう。
貴公子の自宅PCでも、ずっと有料のThird Partyのアンチウイルスソフトを使っていましたが、1年前から、このMicrosoft Security Essentialsに乗り換えております。(無料だし。)

意外と、一般ユーザーには知られていない様なので、紹介します。
http://gigazine.net/news/20090930_security_essentials/

2011年8月12日金曜日

日光東照宮で感じる、日本人の精神性

久しぶりに、多分5~6年振り位に、日光東照宮に行って参りました。 東照宮は、豪華絢爛で、何度、行っても、飽きないですね。
特に、泣き龍は、何度、見ても驚きます。
ところで、中国や韓国を中心とした北東アジアを仕事で走り回っている貴公子は、改めて、東照宮の建築様式は、中華文化の影響を、強く受けている事を痛感します。
麒麟にしても、龍にしても、そもそも古代中国文化ですからねえ。

(左は、東照宮の入り口です。)




東照宮と言ったら、この徳川家康の名言ですね。

全文は、これですね。
↓   ↓     ↓
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。心に望み起こらば、困窮したるときを思い出すべし。堪忍は無事長久の基。怒りは敵と思え。勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身に至る。己を責めても人を責めるな。及ばざるは過ぎたるより勝れり。 」

織田信長とは違う、徳川家康らしい味が出ている言葉ですが、この精神性は、戦後、日本人のMentalityに深く影響を及ぼしました。
今となって思えば、貴公子世代の小学校や中学校の道徳教育は、この言葉をモデルになされたのでしょうね。 
中央官僚や政治家の様な、日本社会の支配者には、都合の良い哲学で、大衆対策には、もって来いだったのでしょうが、この「洗脳政策」はある意味成功しすぎて、Global経済の中では、時代遅れの哲学どころか、足を引っ張る元凶の様に考えるのは、貴公子の哲学観が浅いからでしょうか???

ところで、東照宮参内の前日に大雨の中、尾瀬沼を歩きました。
御覧の様に、完全装備ですが、ずぶ濡れで寒かった。(笑)
ただ、それだけ苦労して歩いた甲斐はありました。 尾瀬沼の真ん中に、何と、「東電小屋」があるのですねえ。
尾瀬沼の所有権の4割が、東電に握られていると言うのは、初めて知りました。







下の写真は、美しすぎる日光華厳の滝です。皆様も是非、一度、訪問してみたら如何でしょうか?


2011年8月9日火曜日

経済さえも危ない!


日経電子版に連載中のIISの創業者で、社長の鈴木幸一氏のブログが衝撃的でした。
もっとも、貴公子から言わせれば、鈴木氏の認識は、まだ甘いが。。。。
全文はこちら→ http://www.nikkei.com/biz/blog/article/g=96958A9C93819499E2EAE2E3908DE2EAE2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E2E7E2E3E0E2E3E2E1E3EAE7


(以下、引用)
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外国との危険な状況を前提とする「国家」という概念に基づいた軍事・外交等の戦略策定はアメリカ政府が担い、日本の政治から国家戦略の基本を奪ったのではないか。一般の市民も「国家」という概念を、日本という国が放棄することを歓迎したのである。(中略)日本が自ら「国家」という概念を基本とする独立よりも、「国家」という概念を骨抜きにされて、その部分は米国に委ねることで、架空の平和主義に安逸を見いだしたようだ。
以後、現在に至るまで、「国家」を忘れた「太平」の居心地の良さに浸りきって、避けたい事象はできるだけ避けながら「経済」と「暮らし向き」だけに関心を寄せながら、戦後、数十年にわたって安逸を貪(むさぼ)ってきたともいえる。(中略)もはや、中国の軍事的膨張にも危機感を抱けないほど、「国家」という言葉そのものが、国民の意識から遠去ってしまい、ひたすら安逸を貪る国となってしまったようだ。その意味では、世界のだれからも相手にされない「菅政権」というのは、選択した国民の指向にふさわしい政権なのかもしれない。
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前半に記載されている様な国家観(国家論とまでは行っていないと思う)は、御指摘の通り、正に我が国の大衆が持つ性格のものであると思うが、「避けたい事象はできるだけ避けながら「経済」と「暮らし向き」だけに関心を寄せながら、戦後、数十年にわたって安逸を貪(むさぼ)ってきたともいえる。」と言う記述は、楽観的過ぎますね。(笑)

最近の我が国のビジネス界を俯瞰する限り、経済を真剣に考える、エネルギーさえも失っている様に思える。要は、国家やビジネス界を実質的に支配している、還暦前後の人達に、緊張感やGlobal観が、決定的に欠けていると言う事だと思う。
「経済一流、政治三流」と我が国の社会体制は揶揄されてきたが、今や、「経済三流、政治四流」となっている。
鈴木氏が指摘する、政治問題だけの話ではないと思うし、社会全体の矛盾が噴出していると見る。
正に、我々の様な30代、40代が当事者意識を強烈にもち、社会に働きかけて行くべきなのでしょうね。兎に角、IIS社と言うIT企業社長のこの連載ブログは、経営者ブログを越える深みがあり、愛読しております。

2011年8月8日月曜日

【週刊貴公子】 8月1週号。 世界経済は未知の領域に!

US Long Term Sovereign Bondが、とうとう、S&P社に於いて、格下げとなりました。(AAA→ AA+)
どうやら、77年振りの事らしいです。

愛読するInternational Herald Tribuneでも、日経をはじめとした日本の新聞にも、大量の記事が出ておりますねえ。
ただ、専門家の間でも、今回の格下げの影響度に関して、意見は全然分かれているので(影響甚大と言う専門家もいれば、影響は一時的で限定的と言う専門家もおります。)、何がどうなるかは、結局、誰も分からないのでしょうね。

株価、為替、企業行動を注視していく予定ですが、「仮に超円高が実現すれば、日本企業による海外企業の買収が、Drasiticに進み、日本経済のGlobal化が進むのでは?」と言う期待感も、個人的には、あります。

http://www.nytimes.com/2011/08/08/business/a-second-recession-could-be-much-worse-than-the-first.html?ref=business

(以下、引用。リーマンショック以上の影響があるのでは?と言うIHTの記事です。)
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Given the tumult of the Great Recession, this may be hard to believe. But the economy is much weaker than it was at the outset of the last recession in December 2007, with most major measures of economic health — including jobs, incomes, output and industrial production — worse today than they were back then. And growth has been so weak that almost no ground has been recouped, even though a recovery technically started in June 2009.
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http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819FE1E2E1E2E2E58DE2E1E2EAE0E2E3E3819A93E2E2E2;df=2
(以下、引用)
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消耗戦は限界に近づいている。国内生産に見切りをつけ、拠点や部材調達先を海外に移転する動きが加速すれば、国内雇用には打撃となる。 「非製造業など内需型産業の育成が遅れたツケ」(元財務官の加藤隆俊氏)。円売り介入後も最高値圏で推移する円高は、産業構造の高度化という課題を日本経済に改めて突きつけている。

デフレの一因はプラザ合意以降の円高に対応するために、輸出企業が取り組んできたコスト削減にある。雇用や賃金の抑制がデフレ圧力を強め、結果として円の通貨価値を高める合成の誤謬(ごびゅう)。輸出企業はさらに合理化を進めざるを得ず、デフレと円高は悪循環を続けてきた。
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「合成の誤謬」とは、懐かしい経済用語だなあ。久しぶりに、このフレーズを見た。(笑) 記事に指摘されているように、消耗戦は限界であり、Global化が進まざるを得ないでしょうね。たた、Global化には、いい点も多数あり、その実現の起爆剤となる超円高を、私は悪いとは思っておりません。
もっとも、ドルで多少持っている外貨預金の価値が下がるのは、辛いが。(笑) 
兎に角、緊張感を持って、状況をWatchすると共に、この激変環境の中、今の会社での国際化戦略の起案を進めたいと思っております。

2011年8月5日金曜日

涙の男、海江田万里経済産業大臣に失望を通り越して、怒り!

涙が似合う男と言えば、韓流スターのクオンサンであるが、「その真似をして、俳優にでも転進する練習を国会でしているのではないか???」と思える程、よく泣く男だなあ。

貴公子は、小さい頃から、「男が泣くのは、親が死んだときのみ、許される!」と教育を受けてきたので、この泣き男には、失望する。
骨のある政治家と思っていただけに、悲しくもありますねえ。
涙のカリスマ、海江田万里大臣の女々しい泣きを、とくと御覧あれ!

http://www.youtube.com/watch?v=df4K-1cLWz8

http://www.youtube.com/watch?v=Mu5_w8DwSBI&feature=related

この程度の情けない男が、政治家であり、大臣であることに、憤りを感じる。
「感情過多、自己節制能力欠如、お坊ちゃん育ちの世間知らず。」と、ありとあらゆる情けない形容詞が当てはまりますねえ。。
海江田に限らず、日本の政治家は、やたら泣くが、この程度のお子様政治家と言うか、アダルトチルドレンが、アメリカは勿論、中国や韓国のタフな政治家と、渡り合えるとは思えない。
多分、人間としてはいい奴なんだろうが、政治家としては、無価値のクズと言い切る!
本当に、情けない男だ! 
日本の将来を憂う!

2011年8月2日火曜日

比国に限らず、外国は、それ程甘くない。

昨夜、ゴールデンタイムのテレビを眺めていて、驚いた!
「外国で、月10万円で、快適に長期滞在する。」という企画で、マレーシア等の国に並んで、比国セブも、快適に過ごせる土地として紹介されていた。

「日本人の老夫婦が、夫の現役引退を機に、比国セブにて長期滞在し、南国生活を、たった月10万円で楽しんでいる。」と言う事を、好意的に紹介しておりました。
番組の中では、「陽気なセブの人たち」と言う表現が何度か繰り返され、物価の安さが強調され、タガログ語は勿論、英語も殆ど話せないながらも、「快適な南国生活」を送る老夫婦が描かれておりました。

比国マニラにて、現地企業で勤務し、最終的に4年間、マニラにて滞在していた貴公子からすれば、
正直、この手の老夫婦は、非常に危なっかしい。
「現地を知らない。」と言う事は、ある意味、幸せな事であり、無邪気に定年後の生活を楽しむ姿に、羨ましささえも感じるが、物事はそう単純ではありません。

汚職警官からの脅迫、役人からの賄賂要求、街中での身体的な危険等、考慮すべきことは多数あり、現地で働く日本人は、多大な労力や金を払って、安全を担保しているのが現状である。
また、「陽気で明るく、素朴なフィリピン人」と言う表現も、「親切で礼儀正しい日本人」と言う表現が、必ずしも正確では無い様に、ある意味、幻想です。
ついては、そうした表現で、移住を煽るかの様なメディアの姿勢は、犯罪的であるとさえ思う。

トラブルに巻き込まれても、逃げ切るだけの胆力、ある程度の資金力、語学力(タガログ語はともかく、少なくとも高度な英語力)、そして何よりも、現地の有力者(私の場合は、マニラ警察幹部)や日本大使館への有力な人的なコネクションが無ければ、比国への移住などを簡単に考えない方が良い。
番組構成としては、よく出来ていたと思う。
あの番組を見て、真剣に移住を考える方もいると思うが、ノー天気に、移住する前に、一体、マニラだけで何人の日本人が年間、死刑になっているかを調べた方が良いでしょうね。

アメリカの様な先進国でさえ、外国は、外国であり、そうは甘くありません。
単なる数週間の観光程度なら兎も角、外国への移住などを考える場合は、表面的な美しい話だけではなく、裏のDeepな情報も十分に収集すべきと考えます。
何かの参考になれば幸いです。