2020年11月15日日曜日

【アラフィフ男の転機、その②】なぜ、環境を変える必要があるのか?  

下記の全3章の内、その②となります。本シリーズの全体構成。

その① 結局、何なんだ?

その② なぜ、環境を変える必要があるのか? (現状では実行できない理由は何か?)

その③   やりたい事とは、より具体的になんなのか?

尚、その①は、こちら。 ⇒ 「結局、何をやりたいのか?」 

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<前提1>

現在の会社では、入社以来、国際部にて、営業と技術の真ん中位の立ち位置で、国際ITビジネスを展開しておりました。それなりに大きな会社だし、技術力も高いのですが、ITレイヤーで言うところのネットワークレイヤー主体な所が、ここ数年、個人的には大きな問題になってきておりました。(ただ、2015年の転職時点では、自分自身もネットワークエンジニアだったので、技術的な意味での負担が無かったのも事実。)と言うのも、ネットワークレイヤー、つまり、IT基盤の部分(Network Securityとか認証とか名前解決とかクラウド上での仮想サーバ構築とか通信ルート最適化とかが具体的な技術内容)は、ユーザー視点でみると、「出来ていて当然、安くて当然」と言った分野である上に、ユーザーが直接関心を持つ部分でもありません。一方で、この分野は技術的にとても深く、ITの各種分野の中でも、アプリ開発と並んで、もっとも技術レベルが高い分野と信じて疑っておりません。しかし、問題なのは、やはり、ここはエンドユーザーが求める部分ではない。従って、ここ数年はここにジレンマを感じていた。

<前提2>

また、昔は、企業ユーザーがLANを自社で構築する際は、Security維持に細心の注意が必要な上に、深いネットワーク知識が必須であった。また、LANケーブルや電源管理と言う物理的な部分の管理がとても重労働だった。しかし、今やAWSやGCP側にて、LANケーブルや電源は完璧にコントロールされているし、必要最低限のNetwork Securityも施されております。また、難解だったポートやアプリ制御も驚く程簡単にGUIで設定できます。最近は、AWS等のパブリッククラウド側でシステムを構築する事が多く、20年前はどこの会社にも、数名は必ず必要であった腕の良いLAN管理者は、基本的に不要なったと思っている。(多くの事業会社のシステムは、クラウドに移行済。クラウド側には、ネットワーク技術を知り尽くした数名のスーパーマンがおり、少数のエリート技術者が、すべてをコントロールしております。)

<前提3>

そんな事もあって、ユーザーの関心は、もはやSecurityを含めたNetwork管理にはありません。ユーザーが興味を持っているのは、アプリケーションです。データをどう取得して、それをどう見せるか? あるいは、入手したデータをどう分析するか? そして、そのデータ分析結果を、どう業務にフィードバックするか?と言った極めて、業務的な部分に興味があるのです。銀行システムは勿論、ネットゲームや私が専門とするIoTも、アプリの作りこそがすべてなのです。

で、上記の前置きや前提を踏まえた上での個人的な話はここからです。

<想い、その1>

クラウド化により、必要とされるIT技術の内容が大幅に変わる中で、2010年代中盤から、ネットワークエンジニアとしてのキャリアに不安を感じたのは事実。なぜなら、企業のLAN技術者としての需要自体が世の中から無くなって来ていたからです。そんな訳で、旧態依然のLAN技術者ではダメだと思ったのが、前回(2015年)の転職の理由です。実際に、グローバル企業の多くでは、センターと言われるクラウド側にて、ネットワークセキュリティもアプリもすべて管理しており、各拠点のエンジニアは、PC管理くらいしかやる事がなくなっております。

<想い、その2>

2015年の転職で、LAN技術者を卒業して、クラウド側に移って、そこで国際ITビジネスをやっていたのですが、最近は、クラウド側での構築さえも限界を感じてきた。2010年代のクラウドと言うのは、要は、仮想サーバホスティングサービスで、これは、VMWareとかLinuxベースのKVM基盤と言ったHypervisor基盤を導入しさえすれば、クラウドオペレーターなら、誰でもクラウドサービスを構築/運用できた。しかし、ここ数年で、AWSやGoogle Cloudと言ったパブリッククラウドでは、日々、ダッシュボード機能が進化しており、もはや普通のクラウドオペレーターは、あの機能進化に全く太刀打ちができなくなっております。今やクラウド業界は、AWS,Google,Microsoft(メガオペレーター)に集約した感がある。

これらのパブリッククラウド業者に対して、自分専用のハードウェア(ベアメタルとも言う)を保有できるプライベートクラウドの優位性を説く人は確かにいるが、私から言わせると、「全自動洗濯機を使うより、洗濯板を使う方が好きだ。」と同じレベルの時代遅れの見解だと思っている。そんな訳で、上記で挙げたメガオペレーター以外のクラウドオペレーターにいること自体にも、キャリアの限界を感じてきた。メガオペレーター以外なら、単なるITインフラ提供会社と同じである。そうなると、今や、自社DCで、Networkを管理しないといけない業界自体がほぼ無い訳で、ITインフラ提供会社では活躍の場所が非常に限られる。(つまり、面白くない。)そう言えば、 日本政府でさえ、システムをAWS基盤に集約しております。⇒日本政府、AWSベースの情報システム基盤を運用開始 デジタルシフトの起爆剤になるか

<想い、その3>

そんな訳で、インフラ技術者としてのキャリアが消えると心配になったのが、3~4年前。(特に、ネットワーク機器販売は、単なる安売り大合戦になっております。)そんな中で、現在勤務中の会社(Networkレイヤー専門技術企業)内で、アプリやコードの重要性を自分なりに説いたのだが、残念ながら、社内では話が通じなかった。(これは止むを得ない事だと思う。IT業界の外側に人には良く分からないだろうが、ネットワークレイヤーとアプリレイヤーは、コンクリート屋と建築家位に違う訳なので。) そんな中で、社内で孤独にパブリッククラウドを利用した各種システム構築を、日々の膨大な業務とは別にやっており、その有効性を何回か社内提案したけど、全く話が噛み合わなかったのは悔しかったですね。(これも止むを得ないけど。)

<想い、その4>

この辺の技術動向に関しては、自分で色々と調べ切りました。かなり試行錯誤して(あれ程、好きだった酒も2年近く断酒して)、たどり着いた答えは、パブリッククラウド上で、システムを構築する事で、とんでもなく素晴らしいシステムが恐ろしいほど簡単にかつ完璧に構築できると言う事。勿論、ITシステム全体に関わる知見は必須となるが、それさえあれば、1000人日掛かっていた作業を、冗談ではなくて、3日で構築する事だって可能です。そんな事が分かってくると、インフラ構築をしている時間がもったいなくなってきた。インフラ構築をしようとすると、物理的なハードウェアの購入調達及び設置、あるいは工事が必要となり、これが凄い時間が掛るのだが、パブリッククラウド上で構築すれば、ここの超面倒臭くてかつ技術的にも難しい部分を、すべてゼロにできます。

<想い、その4>

パブリッククラウド上で、各種IT技術を駆使して、ユーザーが直接使うシステムをバンバン構築する事で、世の中が変わるのではないか? と真剣に考えました。いくつかの具体的なシステム構築に関する素案があります。(と言うか、いくらでもあります。)それらを、パブリッククラウド上で構築したいし、あるいは、パブリッククラウドをもっとみんなが便利に使える様にブラッシュアップして、更に世の中に広めてゆきたいと心底から思っております。

段々と、とりとめが無くなってきたましたね。次回は、「具体的に、パブリッククラウド上で構築したいシステムとは例えば何なのか?」に関して、少し書きたいと思います。

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