2012年10月11日木曜日

【グロービス】 幼稚で、退屈な講座だった!

既に、受講終了してしまったが、Globizと言う、自称、「経営大学院」の単科講座に、縁あって、
数ヶ月通っていました。
毎日通学と言う訳では勿論なく、2週間に一度、3時間のセミナー出席と言うコースでしたがねえ。
因みに、自腹ではありません。(自腹だったら、間違っても申し込みませんねえ。)

Globizのホームページはここ。 → http://gms.globis.co.jp/

参加していたのは、「クリティカルシンキング」と言う講座。

(上記サイトのキャッチフレーズ)
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この科目では、ビジネスを進めていく上で必要不可欠な論理思考力(コミュニケーション力や問題解決力など)の強化を目指します。これらの力を鍛えることは、スポーツに例えるなら基礎体力を養う筋力トレーニングのようなものです。
論理思考の基本を身につけることで、ビジネスのスピードとクオリティを効率的に高めていくことができます。
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まあ、3ヶ月間、出席し、課題等をせっせと提出して、やり終えた上での発言ですが、「ビジネスパーソンには、無意味どころか、有害だ!」と言い切ります。

説明しましょう!
例えば、「顧客からのクレームは宝の山か否か?」と言う命題に対して、賛否の意見を出し合い、みんなで話し合うと言う様な趣向を、延々とやっておりました。

「賛否自体が問題ではなく、賛否に至るまでの思考過程が重要だ。」みたいな事を講師は、ずっと言っていたし、また、「自分の立場を明確にして、意見を組み立てるべき。」とかを言っていた。

率直に言って、幼稚だと思う。
大体、大の大人が、こんな抽象的な仮定に基づいて、意見を言い合い、見ず知らずの相手に、「あなたの考え方は、少し論理が飛躍している。」とか「鋭い指摘ですねえ。私も意識を改めました。」を指摘し合ったり、褒めあったりしている訳ですが、「ドひま、ここに極まれり!」と言う感じであった。

また、「他人の意見をよく聞いた上で、皆が納得するソリューションを出さないといけない。」とも言っていたが、「ふざけ過ぎ」ですねえ。
人の考えなんてのは、経験や教養によって、千差万別な訳で、皆が皆、納得できる意見なんて、「単なる退屈な、毒にも薬にもならない、綺麗ごと」でしかない訳です。
講師は、結局、そういう綺麗ごとに、回答を誘導しようとしているのが見え見えでした。

こうした事なかれ主義、付和雷同、空気読みまくりみたいな日本社会の風潮が、日本企業をここまで駄目にしている訳で、それを助長する様なGlobizセミナーは、日本社会を弱体化させたい、アメリカ政府の手先ではないかと疑いたい位です。(笑)

結局、議論の落ち着きどころも、「お客さんの意見に真摯に耳を傾けることは、重要です。」みたいな「模範解答」通りの結論になります。(と言うか、講師がそういう風に誘導している。)

参加者は、それなりの企業の中間管理職レベルが多かったですが、こんな「かったるい議論」をしていていいのかと疑問を持たざるを得ない。
(大学の時の金融論のゼミの討論会の時の方が、「参加者はみな一定の知識がある。」と言う前提があった分、遥かにエキサイティングであったと思う。)

また、セミナーの参加者が、変にみんな生真面目で、「土曜日に勉強ルームに集まって、みんなで復習しましょう!」とか言って、実際に集まって勉強している訳で、正直、恐怖を感じた。(笑)
一体全体、何なんでしょうね、この恐ろしいまでの素直さは??
本当に、開いた口が塞がらなかった。
その意味では、貴公子が一番、不真面目であったと思う。

今、この瞬間にも、例えば、当社スタッフの多くが、アフリカや南米の治安や政情が不安定な地で、現地ビジネスマンや世界各国の競合企業とせめぎ合いをしながら、カネを稼いでいる訳であり、貴公子も、そうした緊張感の中で、日々の業務をしております。
そんな中で、「あなたが企業の人事部長だとしたら、どんな人物をProject Leaderとして、採用したいですか???」なんて言う馬鹿話を延々としている、その辺のバカ大学の学生のおしゃべりみたいなセミナーに参加している、自分自身が許せなかった。

それに、講師自身も、疲れた覇気のない、頭でっかち中年君でしたねえ。
むしろ、アントニオ猪木でも引っ張り出してきて、「あなた方、中間管理職は会社を背負っていると言う自負を持って、信念をもって、突き進め。周りが貴方を理解するしないなんてのは、2の次、3の次だ。例え、100人を敵に回しても、決して屈服するな!だあ~!!」と言って、激を飛ばす方が、一万倍の効果がある。

繰り返しになるが、単に、どうでも良いことを(知識がなくても話せる事で、結論も模範解答も、ほぼ決まっている命題)、いい年した大人が集まって、ただ「くっちゃべっている」だけです。
これだけでも、バカらしいのに、その上、お互いの意見を、見ず知らずの人同士で、褒め合ったりしている訳で、気色悪い。。。。
貴公子が、この世で忌み嫌うものは、「偽善、優等生、子供ぽい事、退屈な事」だが、
Globizのセミナーには、このすべてが詰まっております。(笑)

逆に言えば、あれだけ中身のないセミナーに、「クリティカルシンキング」と言うもっともらしい、
クラス名を付けて、あっと言う間に、参加者を洗脳するテクニックには、恐れ入ったが。。。
(各種の洗脳テクニックや偶然を装った工作を、随所に感じた。)

兎に角、USCPAの勉強を、寝る間を削って、やっているのに、こんな「お子様セミナー」に出て、後悔している。


合わせて読みたい。「グロービスを査定する。」
http://kanashimi-kikoushi.blogspot.jp/2012/12/blog-post_7789.html

7 件のコメント:

  1. 会社からいくように指示があり、どの講師の方にしようかと悩みながら評判を調べていて、この記事を読みました。

    正直、色んな意味で行くのが楽しみになりましたww

    最早講師は誰でもよくて、とりあえず俯瞰しながら参加してこようと思います。ありがとうございます。

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  2. コメントをありがとうございます。記事にも書いたのですが、Globizに恨みがある訳ではなく、単純に、「こんなの意味あるの?」と不思議なだけなのです。
    「頭のいい人は、くっちゃべる。(口先で、ビジネスをする。)貴公子の様な一般人は、体を酷使して、カネを稼ぐ。」という事なのかも知れません。

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  3. はじめまして。もの凄い共感を覚えました。最近、知識・手法で己を覆い、オレ出来る奴オーラバリバリの輩と出会いが多く、田舎者のドロドロした人生を生きてきたアラフォー経営者の私は違和感を抱き彼らに接しておりました。彼らを否定はしません。でも、覚悟と勇気が一番私は大切であり、知識よりも知恵、理論より実践だと思います。説得力のある人間、勘定よりも感情を大切にする人間が私は大好きです。勘定をおろそかにしては決していけませんが。またお邪魔します。ありがとうございました。41歳自営業の男より

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  4. コメントありがとうございます。
    「説得力のある人間、勘定よりも感情を大切にする人間が私は大好きです。」と言う意見に、激しく同意します。
    そして、説得力を持つためには、「現場を押さえる」事が、不可欠な筈ですが、最近は、「現場」をバカにして、理屈をこね回す人間こそが、「高尚で知的な人間」と評価されている風潮があり、強烈な違和感を感じております。
    私自身は、東京のスラム地区出身ですが、ある強烈な事例を知っております。
    彼女は、東京山の手出身のお嬢様で、都心部のお嬢様大学に付属中学からエスカレーターで進み、その大学で、フランス語を専攻しました。
    ヨーロッパや海外高級リゾートには、よく行っていたが、国内は、東京都心部以外、ロクに知りません。
    そんな彼女ですが、何かの弾みで、外資系コンサルに、大手商社秘書職から転職し、まだ入社2年程度で、30歳前後なのに、九州や四国の過疎地の自治体に行き、市長とか副知事クラスを相手に、「過疎化対策」を数千万円のコンサル料を貰い、請け負っております。(地方に住んだことも無いのにね。)
    「有名外資系コンサル会社というブランド力の高さ」、「彼女自身の外見の良さ」、そして「話術が優れている」と言う事なのでしょうが、欧州系ブランドに身を固めた、「東京のお嬢様」に数千万円のコンサル料を払う、田舎(失礼!)の自治体を気の毒にも思います。
    彼女も仕事ですから、彼女は悪くないし、むしろ、「無邪気に信じ込む方が悪い」と言う事なのでしょうが、何か違和感があります。
    GLOBIZの様な、なんちゃってビジネススクールが養成しようとしているのは、そういう「なんちゃってエリート」だと思っております。

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  5. だいぶ、昔の記事ですが、共感しました。よく空気をよんでことを進めましょうっていうのに、辟易していたので。

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  6. 昨日、まさしく、グロービズのクリティカル思考のお試し授業をうけてきましたが、全く全部共感してしまいました。自分は製造業でセールスの仕事を20年近くやっているのですが、与えられたグループワークの課題が、◎◎製品の売り上げをのばすには、で、あーだこーだ議論です。
    その製品についての情報がほとんどない抽象的な状況なのに議論することの無意味さに誰も気付いておらず議論白熱。あと、やはり、現実を知れば知るほど、そのときの会社や市場の状況次第でソリューションは変わるのに、その前提条件無しで話さなければならず。。。
    会社で仕事してたほうが、お金もらえて、実践ドッジボールを学べるのに、そこではお金払って抽象的な理論で紙ふうせんをパスし合う感じがしました。
    目が覚めたので、もう行きませんが。

    これで、ネームバリューがあるなら、多少時間とお金で買っておくのもありかも、ですが、ネームバリューないなら尚更。。。

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    1. コメントをありがとうございます。

      >自分は製造業でセールスの仕事を20年近くやっているのですが、

      恐らく、同世代の方と推察致します。
      現場の最前線で、甘いも酸っぱいも知り尽くしているベテランには、あのセミナーの底はすぐに割れますよね。

      >その製品についての情報がほとんどない抽象的な状況なのに議論することの無意味さに
      >誰も気付いておらず議論白熱。

      あのセミナーは、お勉強大好きな20代若手向けの「自己満足セミナー」だと思っております。
      もっとも、あれで満足できる方に、外野がとやかく言うべき筋合いではないですが、少なくとも、私には、退屈を通り越して、バカらしかった。
      また、議論に白熱する30代過ぎのオジサンを見て、薄気味悪くなりました。

      中国人の若手ビジネスマンなんかは、不眠不休で、現場で死ぬ気で働いているのに、「あーだこーだ議論」を一生懸命やっている日本人ビジネスマンが、非常に幼稚に見えたし、日本の将来が心配にもなりましたね。

      >目が覚めたので、もう行きませんが。

      同じ波長の方から、コメントを頂けて、うれしいです。
      ありがとうございました。

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