2016年3月27日日曜日

あれは、貴公子の思考限界だったのか? updated 2

本日土曜日は、普段より長めにジョギングをしました。
普段の週末ジョギングは、一日当たり5キロから8キロくらいですが、本日は12キロ程度を走りました。

最近は、走っている最中に、BBCニュースを聞いたり、音楽を聴くのは止めました。
無心になって走ることを心掛けている為です。
その意味では、ジョギングは、座禅と同じ意味が貴公子にはあると思っております。
心を無にして、走る!

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今日も色々と考えながら走っていたのですが、自分のエゴと言うか、思考の限界を、ジョギング中に痛感しました。
一方で、これは本当に思考の限界なのか ? 
あるいは、人間の悲しいサガであり、この「限界」を超えられる人は、この世に本当にいるのか? とも思ったのも事実です。

これに関しては、自分の中で、まだ結論は出ておりません。
しかし、この思考限界を破ることこそが、Managerと言うよりは、プロ経営者として、数年単位で企業を渡り歩いてゆく、ビジネスエリートには必須なのかも知れません。
そんな事を、走りながら考えていました。

説明しましょう!
最近、前職にてお世話になった貴公子よりもちょっと年上の先輩が、会社を辞めることになったと、前職の同僚Aから聞きました。
(昨年末まで勤務していた会社の同僚とは、数名を除き、一切の接触を断っておりますが(過去を振り返っても意味がないので)、その数少ない同僚Aから緊急メールと言う事で耳にしました。)

退職される先輩をYさんとしますが、Yさんとは一度だけ、短期のプロジェクトで一緒に仕事をした事があります。
あの時は、貴公子はITエンジニアとしてで、Yさんは、PMとしてでです。
以前の記事で何度か書いておりますが、貴公子の前職の会社は、IT企業ではなく、事業会社であったので、IT部門の貴公子は、常に日陰の存在でした。笑
その一方で、Yさんは、コアビジネスでの経験豊富なエンジニアあるいはPMとして、会社の出世街道を驀進していました。
それに人柄も良かったし、カリスマ性もありました。
その意味で、貴公子はYさんの事を、とても印象深く覚えております。

人間として素晴らしい人物でしたし、PMとして有能な方でしたね。
そして、会社もそれを認識していた筈です。
しかし、その先輩も会社を去るとの事。
転職の理由は、勿論、いくつもあるだろし、その多くは他人に語られる事もないであろうが、やはり、「会社の業績の悪化に伴う、年収低下」も理由だった様です。
(前職の同僚Aは、Yさんとの最近の会話の中で、そう感じたとの事でした。)

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ここまでは、結構、どうでも良いです。
他人が退職する理由は分からないし、それを知りたくもありません。

ただ!
前職の会社で、貴公子自身が、最後の数年間、積極的に活動したのは、会社のグローバル化推進でした。
「世界中に散らばる拠点で、給与水準を統一すべきだ。そして、現行の各社別の給与体系(日本本社が現状、当然、高水準となっているが。)を、廃棄すべきだ!」と、何度も公式な会議で提案しました。

今、考えても、それはそれで正しい方向であると思う。
ただ、今だから告白すれば、貴公子自身はコアビジネスのエンジニアではないと言いつつも、グローバル化でシャッフルすることで、貴公子の価値が相対的に上昇し、貴公子にとっては旨みがあると計算していたのも事実です。
その意味では、身勝手でエゴに満ちた提案であったと思っております。
(もっとも、それを反省する程、ナイーブでもありません。世の人は、貴公子も含め、自分の利益が最大になる様に行動しているので。)

「グローバル化でシャッフル」と言う考えは、絶対的に正しいが、それを実現できている企業は、日系企業ではユニクロ位しか無いのも事実であり、前職の会社が、そんな事を出来ないことも知っておりました。
要は、「現実的に、できない事を知っていながら言っていた。」と言うことになります。それに、「万が一、給与モデル統一が世界全拠点で実行されたとしても、貴公子自身は、浮き上がれる。」と言う打算があったのも、事実です。

しかし、今回、Yさんの様なコアビジネスのエースが、給与低下に不満を持ち、退職するのを見て、貴公子が提案すべきだった事は、「グローバル化でのシャッフル」なんて言う、あの会社の能力を大きく超えた夢物語ではなく、より現実的な解であったのかも知れません。

当時の「現実的な解」とは、「日本拠点だけでも、コアビジネスエンジニアの給与は上げる。ただ、日本拠点の非コアスタッフの給与は、大幅に下げる。」と言うものであったでしょうね。

「どの職種のスタッフも皆、必要!」とか、そういう綺麗ごとを言うのではなく、「コアビジネスエンジニアだけは、絶対に守る。そのシワ寄せとして、貴公子を含む非コアスタッフの給与は、容赦なく下げる。低給与に嫌気が射して、非コアスタッフが退職するのは構わない。」と言う強い姿勢を、提案として打ち出すべきでした。

前職の会社では、コアビジネスエンジニアも非コアスタッフも、供与体系は同一であったが、そうではなく、2倍くらいの差を付けることが、本当は大切だったのでしょう。(コアビジネスがあってこその会社なので。)

その意味で、「貴公子自身も、他の非コアスタッフ(前職の会社スタッフの8割は非コアスタッフ)と一緒に、給与半減を甘んじて受ける!」と言う覚悟が必要であった筈です。
それを、「グローバル化でシャッフル」と言う、絶対的真実ではあるが、その一方で夢物語でしかないことを声高に主張し、本来必要な「今すぐ実行すべき即効性のある解決策」から、逃げていたとも思います。

「罪悪感を感じる。」と言うほど、貴公子はナイーブではないが、こうした冷徹な提案が、当時、頭にさえ浮かばなかったと言う自分の視野の狭さを、反省したい!
ただ一方で、この「即効性のある解決策」を、あの当時、社内提示した所で、非コアスタッフが大多数を占める上に、サラリーマン経営者がトップを占めていた前職の会社では、いずれにせよ実現が不可能であった筈です。
ここからの教訓としては、コアビジネススタッフは、常に組織の過半数をキープしていないとダメだと言う事と、経営者は社内の人間関係に気を配るばかりではなく、経営思想を持つべきだと言えるかも知れませんね。

いずれにせよ、まだまだ、貴公子も甘いと言う事ですね。
良い意味に於いて、思考がぶっ飛んでいるべきだが、それが出来ておりません。
そんな事を考えながら、土曜日の夜を過ごしております。

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