2015年12月14日月曜日

【USCPA】 会計士試験は、早押しクイズではない!

USCPA試験の事は、貴公子的には過去の事になりつつありますが、未だにメールで相談を受ける事もあり、誠に嬉しく思います。
貴公子的に、一生懸命回答をしたいと思いますので、何とか参考になれば嬉しく思います。

今夜は、「貴公子様、いつもブログを楽しく読んでおります。」で始まるアラサーのサラリーマンUSCPA受験生の方からの相談です。
要は、「あれだけ頑張ったのに、REGがまた駄目で、苦労してパスしたFARが、とうとうExpireしてしまった。受験が怖くなってきた。撤退も考えている。」と言う御相談でした。

貴公子は、頂いた長文メールを何度か読み返しました。
凄く努力している姿勢が感じられますので、応援したいのですが、率直に言って、勉強方法が根本的に間違っているとも感じました。
メール中に、「スラスラと問題が解けるまで、繰り返し問題集を解いている。」とか「一日、100題のMultiple Choiceの問題を解くのをノルマにしている。」との記載がありました。
今まで、御相談に載った他の人もそうだったのですが、努力しながらもそれが実らない方は、「クイズ的な勉強」をしていると思っております。

なぜ、「スラスラと解く事にこだわるのか?」が理解できません。
以前の記事でも書いたのですが、一日2題とか3題でも良いから、じっくり考えて、解いてゆく事が重要だと思います。
例えば、FARの最難関論点とされる異種資産交換の部分をマスターするのに大袈裟ではなく、貴公子は1ヶ月近く掛かりました。
平日でも4時間、休日は10時間位勉強していたので、この論点だけで200時間以上は勉強しました。
時間は掛かりましたが、重要事項は完全に頭に入ったし、そこを超えて、「なぜこの例外処理が、この場合は必要なのか?」も、腹の底から理解しました。
この一ヶ月の期間は、MC問題を、毎日、4題とか5題を解くのが精一杯でした。
なぜなら、「なぜこの解答になるのか?」を、調べながら、そして考えながら解いていたからです。

率直に言えば、どれだけ悩むかが重要な訳で、「スラスラ」とか「一日100題」とかって言う視点は、クイズの勉強ではないんだから、間違っていると思います。

ひとつ例を出しましょう。
貴公子の高校時代の話ですが、世界史のテストで下記の様な問題が出ました。(細かい部分は勿論、違っていると思いますが、こんな様な問題でした。)

Q) 17世紀初頭から前半に掛けては、世界史的に重要な時期であった。
一例を挙げれば、イギリスでは清教徒革命が起き、政治宗教的な転回点であった。
その一方でイギリスは東インド会社も設立し、重商主義の先駆けとなった。
また、中国大陸では清帝国が興り、漢民族の明が滅亡し、日本は日本で、戦国時代が終わりを告げ徳川幕府が成立した。
こうした世界的な激動がなぜこの時期に集中したかを、上記以外のイベントを例示しながら、宗教と商業の観点から述べよ。

こうした問題は、「東インド会社は1600年成立、関ヶ原の合戦は1600年で、徳川幕府は1603年成立した。」と言ったクイズ的な知識では回答できません。
ある程度の暗記は必要ではあるが、そこを超えて、もっと全体の流れを、高い視点から俯瞰する様な姿勢が必要です。

USCPA試験も全く同じだと思っております。
「なぜ、個人所得をこういう風に計算するのか?」とか「米国で金持ちが必死に寄付するのは、寄付金控除による税制の恩恵があるからではないのか?」とかを、深く考えないといけません。
クイズ的に、「この場合の所得控除は1000ドル!」と暗記したって(最低限は必要だが)、それでパスできる程、甘くないと思います。
だって、公認会計士試験ですから。。。。
今まで、何人か相談に乗った受験生の方がおりましたが、「クイズ的な勉強」をしている方が散見されます。

最後にもう一度、強調したいのですが、大切な事は1日100題のMCを解くことではなく、一日に2題でも3題でも良いから、じっくり理解する事だと思います。
因みに、貴公子は、試験直前の時期でも、平日なら一日で50題位解くのがやっとでしたよ。

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