2014年2月24日月曜日

客観的になり切れない、人間のサガ。

ソチオリンピックも終了しました。
特に興味がある訳ではないが、深夜仕事から帰宅し、「ビールを飲みながら、何なくテレビを眺めながら、
日本人選手を応援する。」と言う意味で、少なくとも無関心では無かったと思う。

ただ、興味をもったのは、オリンピック競技そのものよりも、朝日新聞の報道。

「遊び」きった真央、間違いなく勝者(五輪コラム結晶)
http://www.asahi.com/articles/ASG2P5GZ9G2PULZU00H.html
>彼女は苦しさの極致に生まれる遊びを、最後にさわやかに遊びきったのだろう。
>間違いなく五輪の勝者だった。

確かに、一日目の競技(SP)で、大失敗しながらも、二日目の競技で、建て直し、結果として、
「そこそこの成績」を残した、浅田の精神力には、敬意を持ちます。
頑張ったと思う。
そして、浅田自身が自己評価として、満足できたのなら、尚、嬉しいとも思う。
>浅田真央はフリーの演技の後「うれしい。バンクーバーのリベンジはできた」とうれし泣きと笑顔をみせた。

しかしながら、周囲が(この場合は、朝日新聞を含めた、日本のマスメディアであるが。)、「間違いなく、五輪勝者」と、「事実を歪曲」する事は、情けなく思う。

指摘するまでも無いことだが、今回、金メダル最有力と事前予想されていた浅田にとって、金メダルどころか、表彰台にも上がれなかった事実は事実として、認めないといけない。
率直に言って、浅田は惨敗であり、国民は失望した。
勿論、世間がそう思うのと、浅田自身が、「うれしい。バンクーバーのリベンジはできた」と思うのは、全く別の話であり、浅田自身の自己評価は、尊重すべきだ。
一方で、客観性をウリにする、マスメディアは、「我々は失望した。なぜ、惨敗したのか?」と、浅田にインタビューをしないといけない。
それが、マスメディアの役割である。
「間違いなく勝者」と、事実歪曲し、謎掛けすることは、マスメディアの役割放棄どころか、危険思想でもある。

たかが、五輪スポーツと言われれば、その通りです。
目くじらを立てるのも、子供っぽいという批判はあるだろうが、それでも、言いたい。
こうした「事実の歪曲」こそが、政治経済も含めて、日本を劣化させる原因であると。。。。

事実を冷静に伝える。
つまり、客観性を保つ必要がある。
「経済は上向いている。」と、マスメディアは、競い合うように報道しているが、貿易収支や財政赤字と言った、マクロ数字を事実として見れば、嘘であることは自明だ。
こうした「嘘報道」を続け、現実から目を背け、一時の安楽さを求めるのは、人間のサガでもあるが、
日本人には、特に、その傾向が強い様な気がしている。
                
最近、メールくれた、Sさん(20代後半の中規模企業勤務?)に言いたい。
Sさんは、貴公子のマニラの熱い夜 で、インスピーレーションを受けている様で、ブロガーとしては、勿論、嬉しく思います。
ただ、「マニラの熱い夜シリーズ」の記事中でも、何度も書いたが、貴公子のしていた事は、「エキサイティングで、心躍る挑戦の日々」なんて言う、美しい話では全く無く、「苦悩と失望とやるせなさの中で、何とか前に進んだ、しょうもない日々」です。
貴公子は、朝日新聞の様に、こういう所で、「事実歪曲」はしません。(笑)
現に、第6章では、下記の様に、記載しております。

激闘マニラでの4年間 (第6章 マニラ日本人社会)
http://kanashimi-kikoushi.blogspot.jp/2010/06/blog-post_10.html

>正直に告白すれば、そう言われた時は悔しかったですねえ。
>因みに、その様に、面と向かって言われた時も、表面的には無表情であった筈。
>そういう時に、感情を顔に出す程、アマチュアではないと自負しております。(笑)
>しかし、しばらく経って、ボスの率直な発言に感謝する様になりました。
>どういう事かと言えば、下記の様に考えるに至ったからです。
>「如何に、高邁な思想を掲げ、比国のローカル社会で頑張ろうと、それは単なる自己満足に
>過ぎない。
>比国で死にそうになりながら、月給3万円で一日15時間、仕事している日本人(貴公子の事)
>なんて、一般的な日本人社会から見れば、単なるルーザーでしかない!」

そうなのです。
如何に、高邁な思想を掲げ、自己満足していたとしても、外部から見たら、単なる変わった人間でしかないし、ルーザーでしか無いわけです。
Sさんが、どういう選択をするかは、勿論、Sさんの自由意志だし、その決定を尊重し、敬意を払います。
ただ、Sさんが、貴公子の様なマネをしようとしているのなら、その行為は、10年前の貴公子がそうであった様に、「外部から見たら、負け犬としか写らない。」と言う、客観的事実を、全面的に受け入れないといけないとダメだと思う。

朝日新聞的に、あるいは、日本のマスメディアの見出し的に、「途上国ビジネスで、全力で挑戦し続ける、日本の熱い若者達。 ~ 世界を目指す若い力。」なんて言う風な話を作るつもりは、全くありません。
そうした、下らない美談は、Sさんを不幸にします。
(自分自身が、嘘に酔ってしまうので。。。)
Sさんには、「単なるルーザーでしかない!」と言う事を、認識した上で、それでも、「どん詰まり人生の局面転換のギャンブルの為にやってみる。」と言う、厳しい意識を片時も忘れる事無く、飛び込んで欲しいと思います。

そして、最後にひとことだけ加えます。
頑張って欲しい。
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