2012年6月29日金曜日

クラウドは、魔法ではないし、そこで働く人も、我々と同じ凡人である。

魔法ブームである。
ハリウッド映画も、テレビ番組もそうであるが、Spritualとか超常現象とかが、大流行ですよねえ
(まあ、映画ファンの貴公子としては、子供騙しの魔法映画ブームを残念には思いますが。)

IT業界でも同じです。
仮想化技術と結びついたCloud Technologyにより、あたかも、クラウド基盤とかデータセンターが、「神掛かった万能領域」の様に、もてはやされております。
そして、一般ユーザーどころか、一部の企業ユーザーさえも、クラウドの万能性を無邪気に信じ込んでおります。
しかし、しょせんは人間のやることであり、完璧とは程遠いものです。

とうとう、大事故が起きました。
→ ファーストサーバ障害、深刻化する大規模「データ消失」

(以下、引用)
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クラウドに預けていたデータが、「雲」が消えるかのごとく消失してしまった。20日17時頃、レンタルサーバー会社のファーストサーバ(大阪市)で起きた「データ消失」事故。その深刻な状況が日を追うごとに明らかになってきている。
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因みに、ファーストサーバ社の平謝りのサイトはこちら。 → http://www.fsv.jp/

貴公子も仕事柄、散々、世界的有名なクラウド業者と面識があるが、はっきり言って、
あまり優秀ではありませんねえ。(笑)
せいぜい、我々と同じレベルです。(大笑)

貴公子の会社でも、「クラウドで働くエンジニアは、我々とは違い、『IQが300位あって、一日20時間働くスパーマン』である。」と勝手に思い込んでいる人が多く、困っております。(笑)

これは、別にITに限らないのですが、本来、非常に難しい事や複雑な事を、自信満々に、「超簡単です。3分でできます。100%保証します。」とシタリ顔で言う人間に、どうも、一般人は弱い。(笑)

今回のファーストサーバーの障害は、ITというのは、簡単ではないことを証明したと思う。
また、どこの企業も組織も、必死になりながら、IT基盤を運営していることも、証明したと思う。
「簡単だ。余裕だ。」と言って、近づいてくるSIベンダーは、今までも怒鳴り散らして追い返していたが(信用できないので)、今回の事件を機に、その思いを強くしました。

そして、それほど優秀な組織や人間はいないという事は、オリンパス問題やリーマンショック問題、あるいは現在のユーロ危機問題で、知り尽くしている筈なのに、いまだに無邪気に、他人や他社の無謬性と言うか、完璧性を信じて疑わない人間意識の甘さに、ある種の諦めを感じますねえ。

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