2008年2月6日水曜日

真のSI営業マンとは?

今日は、少し仕事の話を。
日本のSI(システムインテグレーター)営業は駄目ですね。
私も日本のSIでの法人営業をやった事もあるし、また、事業会社のIT Managerとして、
SI企業の営業マンを迎えた事も何度もあるので、事情は理解しているつもりです。

SIの法人営業マンは、概して驚くほど、IT技術に関する知識や経験がありません。
昨日まで、自動車の営業マンをやっていた様な人が、SIでのソリューション営業なんて出来る訳ないのですが、 そういう知識・経験がない営業マンが殆どです。

ひとつエピソードを。
2004年の秋、東京で転職活動をしました。
本当は、ITエンジニアで転職したかったのですが、「4年働いた比国から、東京に緊急に帰らないといけない。」 と言う私的な理由もあり、焦っていました。
従って、エンジニアを第一希望としながらも、経験もそれなりの実績もあるSI営業職でも、職を探しました。
34歳の時です。

ある東証2部上場の中堅SIでの面接の時です。(ここには、営業職で申し込みました。)
SI営業のあるべき姿に関して、意見を交換したときに、面接官数人いらついた感じで、
「営業マンは客と酒を飲んで、ゴルフしてればいいんだ!後は、技術者がやる。」と言い放ちました。

「何たる浅い見識。何たる怠慢。」と瞬間的に思い、その場で大喧嘩です。
私の経験では、SI営業と言うのは、非常に高度な能力が求められます。
営業としてのビジネス作法や、交渉力、強い精神力や会計に関する知識に加え、IT技術に関する広範な知識が必要です。

私の持論では、「ITエンジニアは、狭い分野に対するマニアックな知識が必要であり、SI営業マンには、『広い範囲にわたり、中程度の深さの知識』が必要」と強く信じております。

よって、「IT営業マンの技術知識総量は、ITエンジニアのそれよりも、結果的に遥かに多くなる」と信じております。

しかしながら(さっきも言いましたが)、この業界で長く仕事をして思うのですが、SI営業マンは、 本当に何も分かっていない人が多い。(特に大手SI)。

また、技術者は「特定の分野やソフトウェアや機器に特化しすぎて、Network全体を俯瞰する知識や技量がない。」と認識しております。

従って、私は現在、大手企業のITマネージャーをしておりますが、SIに頼らずに全部、自分で構築する様にしております。
どうしても、自分で処理できない所だけは、問題点を絞った上で、その分野の専門家をSIから派遣してもらう様にしております。

と言うのも、SI営業マンとは会話が成立しないし、SIの技術者は、広範な知識を持っていなので、 自分の専門とするごく限られた分野しか対応してくれないからです。

そもそも、これだけIT技術が複雑かつ高度になってくると、外部のSIにアウトソースするという事が、 実は逆に難しくなるのではないでしょうか?
というのも、仮に、優秀なSIエンジニアがいたとしても、そういう人は、どこの顧客からも引っ張りだこになり、 とても特定の顧客のNetworkだけを担当する事はできません。
(昔みたいに、ちょっと優秀なITエンジニアが片手間で、数社の顧客のNetworkを管理する事は、今の時代では不可能です。)

現在、事業会社のNetworkは、優秀なITエンジニア数名がつきっきりで、メンテしない限り運用できないという技術的なハードルの高さを考えると、一般の事業会社は、自前で優秀なエンジニアを雇うしかないのではないかと思います。

もっとも、見つけるのは、とても大変ですが。
とりとめがなくなったので、今日はここでやめます。次回は、「SI営業マンに求められる技術知識」に関してです。

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