2019年3月24日日曜日

村上春樹文学で脱力する!

ここ数週間は、貴公子の周りの人に色々な事が起こりました。
直接的に貴公子には関係ない事象ではありながらも、色々と考えさせられております。

先日は、娘が通っている格闘技道場の先生が、「申し訳ないですが、この道場がいつまで続けられるかは分からなくなりました。と言うのも、道場の収入だけではとても食べていけないので、就職活動をしているからです。就職が決まったら、道場は閉鎖する方向です。」と言っておりました。

また、同じマンションに住む知り合いの家族が、数キロ離れたマンションに引っ越しました。
マンションの「格」としては、向こうのマンションの方が多少とも上だと思いますが、引っ越しの理由は、息子の小学校入学を控え、地域のベスト小学校に通わせたいので、その小学校の学区内に引っ越したとの事でした。
「公立小学校なんて、どこも一緒だよ。しかも同じ区内だし。」と喉まで出かかったが、勿論、黙っておりました。(笑)
引っ越し費用とか不動産仲介手数料(売り物件も買い物件も共に中古なので)とかだけで、1000万円近く掛かっている筈です。
そう豊かそうでもないのに、そして子供の為とは言え、頑張ったなあ。。。

そして、先週から頭から離れないのが、前職でかなり懇意にしていた同世代の元同僚が会社で倒れた上に、未だ入院中の件です。
いくつかのルートで(FBも含めて)、コンタクトを試みたが、返事無しです。
返事する余裕がないか(かなり重症との事なので)、あるいは、返事したくないのどちらかでしょうね。
いずれにせよ、今の貴公子ができる事はこれ以上はないと結論付けたので、静観します。

まあ、皆、色々な問題を抱えているし、必死に生活していると言う事です。
そんな事を、ここ数週間、色々な場面で感じております。

そんな中で、読み進めているのが、村上春樹の「騎士団長殺し」です。
文庫版が2月末に前半2冊が発売されており、本日、読み終えました。
(3月末に後半2冊分が発売予定との事です。)

前作の「多崎つくる」もそうだったけど、村上文学は、主人公が淡々としており、せちがらい現代社会のアンチテーゼとなっていると思う。
要は、村上文学には、肩の力が抜けた「癒しの要素」があり、これが読んでいて快適です。
「騎士団長殺し」の中で、主人公の画家が、「私は他人が描いた図の中で、何も考えずに動いているだけだ。」と呟いている部分があるが、この発言自体に、貴公子自身もそうだけど、救われた読者は多いのではないでしょうか?

現代社会は、常に、「もっと主体的に考えて行動しろ。」と要求してくるので、皆が皆、疲れ切っている様に見えます。
そんな中で、「何も考えない。」と言い切る受け身の主人公の存在には、非常に癒されます。

そんな事を、日曜日の夜に考えております。


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