2009年2月22日日曜日

官僚賛歌!

たった今、見ていたテレビ朝日の番組で、石原慎太郎が、官僚批判をしておりました。
官僚を小馬鹿にするのが、世の中のトレンドとなっており、私も長い間、その空気に
乗って、官僚(特に中央官僚)を蔑んでおりました。
ただ、最近、佐藤優や、原田武夫と言った元外務官僚の本や、高校時代の同級生で中央官僚になった人の本や、
ブログを読むに付け、「やはり凄い。頭が切れる。視野が広い。」と、その度に感動します。
官僚を批判する人から言わせれば、「上手い文章を書くのは、行動を起こさない官僚の特徴だ。口車に乗せられてはいけない。」みたいな事を言うが、
仮に、そうだとしても、あれだけ説得力のある文章を書く才能というのは、素直に賞賛に値すると思います。
(民間のどんな有名な学者も、あれほど、説得力のある文章は書けていない。)

悪意を持ってみれば、「官僚は心にも無いことを、単なるポーズで書いている。」だけなのかも知れない。
ただ、そうだとしても、国際ビジネスを、散々やってきた私から言わせれば、国際交渉でモノを言うのは、白々しい建前論と言う面も確かにある訳であり、
その意味で、「白々しい建前論を書く能力」や「巧みに責任転嫁できる論理を組み立てる才能」と言うものを侮ってはいけない(と思う)。

ビジネス界においても、最終的には、立派なレポートを書く人が、もっとも貴重な人材だし、評価もされる。
私もそういう口先の論理展開できる人を、ある意味、深く信頼している。
仮に、あまり体を使って動かず、周りから、「あいつは口だけだ!」と非難される様な人であろうとも、それを補って余りある貢献を、文章をきちんとまとめる事をできる人はしている。
そういう特殊な才能を、軽んじてはいけない(と思う)。(国内で仕事をしていると、あまり気が付かないと思いますが。。。)

つまり、説得力のある文章を書ける才能というのは、肉体労働の数千時間分にも匹敵する特殊な才能であり、そうした才能を持っている官僚というのは、やはり格別な人達だと思う。
そういう才能をもった人達しか、国際交渉はできない訳であり、我々は素直に、彼らを国家の財産として、認めるべきであると思う。
考えてみれば、一流大学を優秀な成績で卒業し、難しい国家試験までPassしている中央官僚の能力を、我々が、普通の物差しで計ってはいけない(と思う)。
こういう事を以前、仲間内で言った時に、「奴らは、学生時代にちょっと勉強熱心だっただけだろう。やる気になれば、誰だって、中央官僚位にはなれる。」と反論してきた先輩がいた。
確かにそうでしょう。
やる気にさえなれば、誰でも中央官僚になれるでしょう。
ただ、私を含めて普通の人は、遊びたい盛りの大学生時代に、「やる気」になれない。
この差は大きいと思う。

勉強に限らず、どんな事でも、「そんなのやれば、誰だってできるよ!」っていう人は沢山いるが、
「実際にやる事」と、「やれば出来ると思っている事」の間には、雲泥の差がある。
その意味で、あの若かりし学生時代に、しっかり自己統制して勉強した彼らは、やはり特殊な才能の持ち主だし、普通の人達ではない。
であるから、もっと官僚に敬意を払うべきだと思う。
くだらない官僚バッシングは止めるべきです。
彼らは、国家の財産です。

私の認識は、甘いのかなあ???

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