2016年2月22日月曜日

シャープの未来は明るい。でも、今とは全く違うシャープとなる!

読んでいて唖然とした記事です。
思慮浅い日本人ビジネスマンと言うか、貴公子が忌み嫌う、字面(じづら)通りにしか物事を見られない、「純粋まっすぐ君」の御意見ですねえ。

この記事です。→ 「見せしめ」を作らない!シャープが鴻海(ホンハイ)に買収されたほうがいい理由|伸びる業界・廃れる業界#35

「30年のキャリアを誇る経営戦略コンサルタント」との事だが、あまりにもボッ~とし過ぎですねえ。。。
少しは、物事の裏をよんで欲しい。

>産業革新機構がソニー、東芝、日立の競争力のない液晶事業を切り出してまとめて作った
>ジャパンディスプレイとくっつけてそこで競争力を高めようという案です。(中略)
>輸血、切除、処刑型の再生計画というのは日本人の心情的にはよくわかるのですが、先週まで
>のシャープのみなさんの気持ちを考えると、いい着地点ではなかったのだと思われます。

と産業革新機構によるシャープ買収のデメリットを強調した上で、ホンハイによる買収条件のひとつである、「シャープの現経営陣の維持」と言うホンハイ側の申し出を肯定的に捉えております。

>現経営陣の維持というのは不思議に思う方もいるかもしれませんが、ある意味で合理的です。

あのホンハイが「シャープの現経営陣の維持」なんてする訳ないじゃん。
ここまで、脳死状態で良いですかねえ。。。
笑止千万ですねえ。。。

シャープの現経営陣は、自分の首を守るのに汲々としているから、ホンハイのTerry Gouからすれば、「とりあえず留任してもらいます。」とか適当にくっちゃべっているだけです。
実際に、シャープ経営陣は、自分の保身が確定したのを受けて、慌てて産業革新機構からホンハイになびいている訳です。

では、本当にホンハイは買収後に、現経営陣を留任させるのか?
ありえませんねえ。。。

確かに、Terry Gouがそこまで言っているんだから、最初の3ヶ月位は、留任させるでしょうけど、その後は、あらゆる理由をつけて切るでしょうね。
理由なんて、いくらでも付けられますから。。。。

そして、シャープのブランド名と技術優位性がある極一部の分野(液晶技術等)を利用し尽くして、後は捨てると言うのが、Terry Gouの計算でしょうね。
(だから、シャープと言う会社は残るし、株価も当面は上がる。)
別に批判している訳ではなく、ビジネスマンとして、Terryは、極めて合理的な判断をしております。
なんで、ここが分からないのかなあ。。。

その意味では、今日の日経記事の方がまともですね。

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO97408080Y6A210C1000000/
(以下引用)
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 あるシャープ関係者がため息をつく。「最初から全く4年前の交渉のときと同じ展開です。テリーはこちらの了解もなしにどんどん自分の思惑を既成事実化しようとするのに、約束したことはほとんど守らない。既視感たっぷりで、あのトラウマがまたよみがえってきました」
 4年前――すなわち破談に終わった前回の出資交渉でシャープは郭にいいように振り回されたあげく、合意していた本体への約670億円の出資金を受け取ることも出来なかった。(中略)
 シャープの経営が人事抗争などで迷走していることを見透かしたうえで苛烈な要求を次々に突きつけて揺さぶり続けた。「日台連合」「戦略的パートナーシップ」とたたえ合ったはずの信頼関係は合意から半年もたたずに瓦解した。
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Terry Gouというか、華僑ビジネスマンの恐ろしさをしらずに、ただ、額面通りにしか物事を見ない、「自称経営戦略コンサルタント」のノー天気さが、逆の意味でコワくなりますねえ。。。
こんなメンタリティーだから、日本企業は、骨までしゃぶられる訳です。「純粋まっすぐ君」ってのは、害悪ですねえ。
そして、海外、特にアジアビジネスを知らないビジネスマンの典型的な悪い例です。

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